2024年5月8日
⭐PART1 駒の効き筋とは
白溝戯和議の解体新書。
とりあえず完成しました。思い立ってから約9か月。ここ1か月は頭にそればかり。
何とか完成には至りました。
でも文献は不透明で分からない部分がたくさんある。解読の精度は不十分です。
その中で今私が一番悩んでいるものが、
敵陣への河の渡り゙方のうち、先に渡った駒の効き筋の正確な把握です。
つまり駒の効き筋とは、
敵陣に渡った味方駒の全てなのか?直近に渡った駒だけなのか?という話です。
味方五道や龍上の駒が、先に渡った全ての味方駒の効き筋に渡れるとすると余りにも効果が大きいように感じます。なので、
当初の私は全てではなく、直近に渡った駒の効き筋のみ有効だと思っていました。
でも『危々有妙』にて、
河中の相と馬が敵陣にいる龍の効き筋に渡ることができました。馬は相の効き筋ではない場所に渡ることができたのです。
ここで先に渡った駒の効き筋とは、
直近に渡った駒のみだと思っていた私は、もう一度文献を見直して、そんな記述はないことを確認しました。
だから渡る駒の上陸地点は、
五道と先に渡って相手陣に今いる全ての味方駒の効き筋となります。
文献ではそうなっている。
でも最先書いたように、全てでは、効果が大き過ぎるのではないか?と感じます。
渡れる場所が広いので、終盤の攻防戦にて単調になりはしないか?う〜ん…
と書いているうちに、頭の中がスッキリしてくる感覚になりました。
そうか… これで良いんじゃないか。
白溝戯で敵陣を攻めるには、
河を渡らなければならない。河中に下ろされたりと渡るだけでも一苦労。
河で溺死することもある。
敵に対して無防備なるイメージ。
そんな危険と苦労を重ねて、河を渡った駒にはそれだけの価値がある。
この文章を書いてるうちに、
そう思えてきました。白溝戯の真髄は河での攻防戦との理由もあります。さらに、
白溝戯では持ち駒は使えるが、自陣にしか打つことができない。敵陣で活躍させるには、河を渡らなければならない。
本将棋では、持ち駒はどこでも打つことができるのに対して、かなりの制約である。
それ故に渡った駒が、先に渡った全て味方駒の効き筋に渡れて当然でしょう。
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2024年5月9日
⭐PART2 残魂怨気について
渡った駒がすぐに取られても、
次に渡る駒が取られた駒の効き筋にも渡れるというルールすらある『残魂怨気』
この残魂怨気が、どのくらいの期間効果があるかは文献には記述がない。
当初は取られた直後だけと、
思っていましたが、次に渡れた駒が現れるまで有効だと今は考えています。
文献では新渡りのみに有効とある。
新渡りとは、初めて敵陣に渡る以外に、敵陣に味方駒がない状態も含むと考えます。
味方駒のない敵陣に、苦労して渡った駒がすぐ取られた場合にのみ、その駒の無念を表現した残魂怨気が発生する。
とすると残魂怨気は、次に渡れた駒が現れるまで有効だと考えるのが正しい。
ただし敵陣に味方駒がある場合は、残魂怨気は発生しないと考えます。
とにかく白溝戯は『河を渡る』ことが、
危険で大変で苦労することであり、真髄であり重要であり価値のあることです。
もう一度書きましょう。
とにかく白溝戯とは『河を渡る』こと。
この解体新書を作成する上で、いつも頭の中にあったこと。考えて考えて…
とりあえずの結論を出しました。
しかしそのうち変わるかもしれません。まだモヤモヤはある。でもキリがない。
だって今書いていても、
結論がコロコロ変わるんだもの…
とりあえず一旦はこの辺で、白溝戯の解体新書は完成したとしておきます。
ふ〜長かった…
しばらくは白溝戯のこと考えない!